このLessonでは、第4文型(SVO1O2)について学びます。第4文型(SVO1O2)は見ての通り、V(動詞)の後ろにO(目的語)が2つあります。Oが2つあって混乱してはいけないので、1つめのOをO1、2つめのOをO2とします。そんな第4文型(SVO1O2)は大きく分けて2種類しかありません。ここで代表的な動詞はgive「与える」です。そしてもう1つはtake「とる」です。
give O1O2「O1にO2を与える」
take O1O2「O1からO2をとる」
ということは、第4文型だと認識出来たら、あとは細かい意味の違いはあるものの、「O1にO2を与える」か「O1からO2をとる」のどちらかの意味になるということですから、今後英文を読んでいくのにとても役に立つものだと思ってください。
giveのパターン
まず、次の英文を見てみましょう。
He gave me this book.
文型をチェックできるでしょうか?
最初に出てきた名詞をS(主語)といいました。HeはSです。
その次のgaveはV(動詞)です。
そしてその次のhimはどうでしょう?
SVの後に、Sとイコール関係になるものがきたらC(補語)、Sとイコール関係でないものがきたらO(目的語)でした。
I ≠ him ですからhimはO(目的語)です。
さらに、a penはどうでしょう?Cは名詞とイコール関係になるものでしたから、今回はCではなくOです。
前の名詞とイコールだったらC、前の名詞とイコールでなかったらO
giveの仲間①
上のような手順で、第4文型のチェックができたら、あとは簡単です。「O1にO2を与える」に近い意味の動詞がきます。それらをまとめてみたいと思います。
❑ give O1 O2「O1にO2を与える」
❑ hand O1 O2「O1にO2を手渡す」
❑ pass O1 O2「O1にO2を渡す」
❑ do O1 O2「O1にO2(影響)を与える」
❑ lend O1 O2「O1にO2を貸す」
❑ offer O1 O2「O1にO2を申し出る」
❑ pay O1 O2「O1にO2を支払う」
❑ send O1 O2「O1にO2を送る」
❑ feed O1 O2「O1にO2(食べ物)を与える」
❑ award O1 O2「O1にO2(賞)を与える」
❑ write O1 O2「O1にO2(手紙)を書いて送る」
………………………………………………………………………………………………
❑ tell O1 O2「O1にO2を伝える」
❑ teach O1 O2「O1にO2(学問)を教える」
❑ show O1 O2「O1にO2(視覚情報)を示す」
………………………………………………………………………………………………
❑ owe O1 O2「O1にO2(借り)を与える」(⇒「O1にO2という借りがある」)
上の一覧では最初のgiveからwriteまでは実際に「モノなどを与える」という意味ですが、tell, teach, showなどは「情報を与える」というニュアンスです。最後のoweは理屈で言えばgiveの仲間なのですが、あまり理屈ばかり考えると混乱するので、特別な例として覚えてください。けれど、実際のところ、全て「O1にO2を」に動詞の意味を添えたら大丈夫ですね。
これらの「O1にO2を与える」系は【V O1 O2】を【V O2 to O1】と書き換えることができます。
He gave me a pen. ⇄ He gave a pen to me.「彼は私にペンをくれた」
to ~ は「~に」という意味(の前置詞)です。to me は【前置詞+名詞】のカタマリなのでSVOCになれません。だから第3文型(SVO)となります。
また、同じ「O1にO2を与える」の仲間でも、ほんの少しだけ違いがあるものがあります。
giveの仲間②
❑ buy O1 O2「O1にO2を買ってあげる」
❑ make O1 O2「O1にO2を作ってあげる」
❑ cook O1 O2「O1にO2(料理)を作ってあげる」
❑ bake O1 O2「O1にO2(料理)を焼いてあげる」
❑ get O1 O2「O1にO2を手に入れてあげる」
❑ choose O1 O2「O1にO2を選んであげる」
❑ find O1 O2「O1にO2を見つけてあげる」
❑ leave O1 O2「O1にO2を残してあげる」
❑ read O1 O2「O1にO2を読んであげる」
これらも「O1にO2を与える」系なのですが、「~してあげる」系ともいえます。そしてこのグループは【V O1 O2】を【V O2 for O1】と書き換えることができるのです。
He bought me a book. ⇄ He bought a book for me.「彼は私のために本を買ってくれた」
「書き換えが可能」といっても、本当は完全には同じ意味ではなく、ニュアンスが少し違います。けれど、ここは専門的な内容はとりあえず置いといて、「ほぼ同じ」ということでまとめてみました。
takeのパターン
第4文型(SV O1 O2)にはもう一つのパターンがあります。それはtakeのパターンです。takeは「取る」という意味ですから、「O1からO2を取る」というのが基本的な意味です。種類はとても少なく、よく英文で出てくるのは次の3つです。
❑ take O1 O2「O1からO2をとる」「O1からO2(時間や労力)をとる」
❑ cost O1 O2「O1からO2(費用や生命)をとる[O2というコストがかかる]」
❑ save O1 O2「O1からO2を省く」
どれも「O1からO2を取る」の仲間です。
まとめ
第4文型(SV O1 O2)には大きく分けて2つのパターンがありました。
【与える系】
・give O1 O2 ⇒「O1にO2を与える」 (=give O2 to O1 )
・buy O1 O2 ⇒「O1にO2を買ってあげる」(=buy O2 for O1 )
【取る系】
・take O1 O2 ⇒「O1からO2をとる」
文型のチェックができたら、あとは動詞の意味を添えてみると、しっかりと日本語の意味が取れると思います。ぜひいろんな英文で試してくださいね。