このLessonでは引き続き文型について学びます。今回は第3文型(SVO)です。これまでに学んできた第1文型(SV)や第2文型(SVC)とは大きく違うのは、O(Object: 目的語)というものが出てきたということです。「それがどうした?」と思われるかもしれませんが、ここで動詞の後ろにO(目的語)があるかないかでこれまでとは大きく異なるのです。
まず、第2文型ではSとCにはイコール関係が成り立ちました。今回の第3文型ではSとOの間にはイコール関係は成り立ちません。
S≠O
また、第1文型と第2文型では、動詞の後ろにO(目的語)がありませんでした。そんなときに使われる動詞のことを自動詞と呼び、今回の第3文型のように動詞の後ろにO(目的語)がある動詞のことを他動詞と呼びます。
第1文型 … S V ………… 自動詞
第2文型 … S V C ……… 自動詞
………………………………………………
第3文型 … S V O ……… 他動詞
第4文型 … S V O1O2 … 他動詞
第5文型 … S V O C …… 他動詞
自動詞と他動詞の違いがなぜ重要なのかというと、まず、英語を勉強している皆さんの中で受験をするという場合、次のような問題が出るからです。
【問題】次の英文の空所に当てはまる単語を選びなさい。
She will ( ) him.
① marry ② marry with ③ marry to ④ be married with
答えは ① marryです。marryは他動詞で、後ろには名詞がきます。前置詞はきません。(【前置詞+名詞】いつもワンセットでSVOCになれませんでした⇒Lesson3)
「こういうのって覚えなきゃいけないんですか?」とよく言われるのですが、動詞がどのように使われるのか、その際、(特に動詞の後ろの形は)どんな形になるのか、ということがとてもよく問われます。このような問題は動詞の語法の問題としてあらゆる試験で最頻出で、英単語を覚えるのと同じぐらい大切な知識です。面倒くさがらずに1つ1つ丁寧に覚えていってください。
自動詞?他動詞?
入試や英語の資格試験などでは文法的な知識がよく問われます。覚えているかいないかのものなので、実際に問題を解く時には即答できなければなりません。覚えるのは大変でしょうが、誰もが通る道です。がんばりましょう!
自動詞
自動詞は後ろに目的語(名詞)が来ないものでした。来るとしたら【前置詞+名詞】のセットが来ます。試験によく出てくる自動詞をまとめておきます。
第1文型の動詞
❑ agree with A「Aに同意する」(Aは人でも事柄でもOK)
❑ account for A「Aを説明する」「A(割合)を占める」
❑ apologize to A for B「AにBのことで謝る」
❑ arrive at [in] A「Aに到着する」
❑ complain about [of] A「Aについて不満を言う」
❑ get to A「Aに着く」
❑ graduate from A「Aを卒業する」
❑ marvel at A「Aに驚く」
❑ object to A「Aに反対する」
❑ participate in A「Aに参加する」
❑ reply to A「Aに返事をする」
❑ return to A「Aに戻る」
❑ reach for A「Aに手を伸ばす」
❑ succeed in A「Aに成功する」
❑ succeed to A「Aを継ぐ」
❑ stay in [at] A「Aに滞在する」
第2文型の動詞
第2文型の動詞についてはLesson4でお話しました。
① 【状態】(Cである/Cのままである)
be C, remain C, keep C, stay C, stand C, hold C, …
② 【変化】(Cになる)
become C, get C, grow C, turn C, come C, go C, run C, fall C, …
③ 【感覚】(Cに感じる/思える/見える/聞こえる/においがする/味がする)
feel C, seem C, appear C, look C, sound C, smell C, taste C, …
④ 【わかる】(Cだとわかる)
prove (to be) C, turn out (to be) C, …
他動詞
第3・4・5文型の動詞は全て他動詞ですが、今回は第3文型でよく出てくる動詞だけにしておきます。(第4・5文型に関してはこのLesson以降でお話します)
第3文型の動詞
❑ accompany A「Aについていく」
❑ answer A「Aに答える」
❑ attend A「Aに出席する」
*attend to A「Aに注意を払う」もあり
❑ approach A「Aに近づく」
❑ communicate A「Aを伝える」
*communicate with A「Aとコミュニケーションをとる」もあり
❑ consider A「Aについて考える」(=think about A)
❑ consult A「A(専門家)に相談する」「A(辞書など)を調べる」
❑ discuss A「Aについて議論する」(=talk about A)
❑ enter A「A(部屋・建物など)に入る」
*enter into A「A(議論・交渉など)を始める」「A(契約など)を結ぶ」もあり
❑ follow A「Aの後に続く」
❑ inhabit A「Aに住む」(=live in A)
❑ leave A「Aから離れる/去る」
❑ marry A「Aと結婚する」(=get married to A)
❑ mention A「Aについて述べる」
❑ obey A「Aに従う」
❑ oppose A「Aに反対する」(=object to A)
❑ reach A「Aに(苦労して)到着する」
❑ resemble A「Aに似ている」
❑ search A「Aを身体検査する(所持品検査)」「A(場所)を探す」
*search for A「Aを探す/求める」(look for Aと同じ)
❑ survive A「Aを越えて生き残る」「Aより長生きする」
❑ visit A「Aを訪れる」