Lesson4 5文型(2)SVC

英文法

このLessonではLesson3の第1文型(SV)に続き、第2文型(SVC)について学びます。第1文型(SV)と第2文型(SVC)の違いは動詞の後ろにCがあるかどうかです。Cは補語といいました。そしてCには名詞や形容詞がくるとLesson2品詞と文型お話しました。少しでも忘れていることがあれば何度でも戻って確認してくださいね。そのうち何も見ないでも自力でできるようになりますから。

C(補語)とは何か

まず、C(補語)とは何かについてお話します。「補語」って「補う」という言葉が含まれていますが、これは「SVだけでは意味が成り立たないので、それを補う語句」ということです。

次の文を見てください。

He is.「彼は…」
He felt.「彼は感じた…」

どちらも意味を成しません。そこで「彼は一体どういう人なのか,どう感じているのか」ということをVの後に補って説明します。

He is a student.「彼は学生だ」
He felt happy.「彼は幸せだと感じた」

つまり、【Sについてそれがどんなものか、どんな状態かを説明するもの】がC(補語)です。

例えば
He is a student.「彼は学生だ」(彼がどんな人かを説明)

He felt happy.「彼は幸せだと感じた」(彼がどんな状態かを説明)

Sについての説明だから、SとCの間にイコール関係が成り立つのですね。

様々なSVCのパターン

さて、S=Cの関係になる動詞には、be動詞だけでなく色々なものがあります。ここでは第2文型(SVCの文型)の中でVのいくつかのパターンについてお話します。

第2文型(SVCの文型)は大きく分けて4種類あります。

① 【状態】(Cである/Cのままである)
be C, remain C, keep C, stay C, stand C, hold C, …
② 【変化】(Cになる)
become C, get C, grow C, turn C, come C, go C, run C, fall C, …
③ 【感覚】(Cに感じる/思える/見える/聞こえる/においがする/味がする)
feel C, seem C, appear C, look C, sound C, smell C, taste C, …
④ 【わかる】(Cだとわかる)
prove (to be) C, turn out (to be) C, …

いっぱいあるでしょ?でもうんざりすることもありません。なぜならすべてSとCの間にはイコール関係が成り立つからです。そしてそれぞれのグループは【S=C】に+αの意味を添えているだけなのです。一つ一つ確認していきましょう。

① 【状態】(Cである/Cのままである)

be 「S=Cである」
She is a student. (She = a studentである

remain 「S=Cのままである」
He remained silent. (He = silentのままである

keep C 「S=Cのままである」
The man kept cool. (The man = coolのままである

stay C 「S=Cのままである」
We stay friend. (We = friendsのままである

stand C 「S=Cのままである」
The box stands empty. (The box = emptyのままである

hold C 「S=Cのままである」
The rule holds true. (The rule = trueのままである

② 【変化】(Cになる)

become C 「S=Cになる」
He became a teacher. (He = a teacherになる

get C 「S=Cになる」
We got ready. (We = readyになる

grow C 「S=Cになる」
She grew old. (She = oldになる

turn (to be) C 「S=Cになる」
He turned red. (He = redになる

come C 「S=Cになる」
My dream came true. (My dream = trueになる

go C 「S=Cになる」
The food goes bad. (The food = badになる

③ 【感覚】(Cに感じる/思える/見える/聞こえる/においがする/味がする)

feel C 「S=Cに感じる」
I felt happy. (I = happyに感じる

seem C 「S=Cに見える/思われる」
The book seems easy. (The book = easyに見える

appear C 「S=Cに見える」
The problem appears difficult. (The problem = difficultに見える

look C 「S=Cに見える」
She looks young. (She = youngに見える

sound C 「S=Cに聞こえる」
It sounds good. (It = goodに聞こえる

smell C 「S=Cのにおいがする」
The flower smells sweet. (The flower = sweetのにおいがする

taste C 「S=Cの味がする」
His dish tastes good. (His dish = goodの味がする

④ 【わかる】(Cだとわかる)

prove (to be) C 「S=Cだとわかる」
His story proved true. (His story = trueだとわか

turn out (to be) C 「S=Cだとわかる
His story turned out false. (His story = falseだとわかる

※ to beは省略可能

Cが名詞のとき

Lesson2でお話した通り、C(補語)になれるのは名詞形容詞のどちらかでした。ここでは名詞がCになっているものについて簡単に触れておきます。

実は名詞といっても様々で、aやtheをつけることのできる名詞だけでなく、動詞などから形を変えた名詞も補語になることができます。

たとえば、動詞にingをつけて動詞を名詞にした動名詞(doing)などです。(いずれ動名詞のLessonで詳しく説明します)
動詞は「~する」と訳しますが、動名詞(doing)ではそれを名詞にして「~すること」という意味にします。そのような動詞の変化形も名詞になるのでC(補語)になれるのです。

Cが名詞のとき

これはHe is a student.のパターンなので、大丈夫かと思います。

Cが動名詞(doing)のとき

My hobby is studying English.という文を見てみましょう。どういう意味でしょうか?

「私の趣味が英語を勉強している」というのは変ですよね?(趣味が勉強するっておかしい!)

My hobby is…「私の趣味は…」と、今から「私の趣味」についてそれがどんなものかを説明する文なのです。

で、「私の趣味」って何かというと、「英語を勉強すること」となり、「私の趣味」=「英語を勉強すること」とイコール関係が成り立つのです。

“studying English” はstudyという動詞にingをつけて「勉強すること」と動詞を名詞にした動名詞です。

Cが不定詞(to do)のとき

動詞はいろいろ形を変えます。たとえば先ほどの動名詞。「~する」を「~すること」と形を変えました。これと同じように、動詞の前にtoをつけてto do~で【to 不定詞】と呼ばれるものに形を変えることもあります。意味は「~すること」です。「動名詞と同じじゃないの!?」と思うかもしれませんが、少し違います。詳しい違いはまた別の機会にお話するとして、今回も「~すること」という意味になると思っておいてください。

My dream is to be a baseball player.「私の夢は野球選手になること」

これもMy dream is…「私の夢は…」と、

今から「私の夢」についてそれがどんなものかを説明する文なのです。

で、「私の夢」って何かというと、「野球選手になること」となり、「私の夢」=「野球選手になること」とイコール関係が成り立つのです。

ちなみに、doing ~(動名詞)とto do ~(to 不定詞)の違いがどうしても気になる人のために、その違いを少しだけお話しておきますね。

My hobby is studying English.「私の趣味は英語を勉強すること」⇒ 実際に今やっていること

My dream is to be a baseball player.「私の夢は野球選手になること」⇒ まだできていないこと/これからのこと

今はこんな感じのイメージを持ってもらえたら十分です。

Cが名詞節のとき

節というのはSV(SがVする)という意味のカタマリです。

たとえば

「私が疑っていたのは彼が私の財布を盗んだということだ」

という日本語には

私が疑っていたのは彼が私の財布を盗んだということだ」

と2つの文(SV)が入っていますね。こうした文のカタマリのことを節といいます。そうしたSVのカタマリで名詞のカタマリになるものがあります。次の文を見てみましょう。

The problem is that I lost the key.

The problem is…「問題は…」

that I lost the key「鍵をなくしたということ

ここでは「問題」=「鍵をなくしたということ」とイコール関係が成り立っています。こうした文もC(補語)になることがあります。

The problem is that I lost the key.
「問題」=「鍵をなくしたこと」

名詞節になるものはthat SVだけでなく、whether SVや疑問詞 SVなどがあります。 これらはいずれ名詞節という項目でお話します。

Cが形容詞のとき

C(補語)になれるものは名詞の他に形容詞がありました。形容詞は名詞の性質や状態を表します。SVCではSの性質や状態を表します。

She got angry.「彼女は怒った」

SVCは何のために学び、何に使えるのか

第2文型SVCではSとCの間にイコール関係があることはこれまでにお話した通りです。けれど、それを学ぶことで何の訳に立つのでしょう。常々勉強に関しては「なぜそれを勉強しなければならないのか。それができるようになって、何に役立つのか」を考えることが大切です。SとCの間にイコール関係があるということを学び、それが何の役に立つのでしょうか。

S=Cで表現するもの

日本語でも英語でも、相手に何かについて説明したいときに、それがどんなものなのか、どんな状態なのかを言いたい場合にこの文型を使うと簡単です。たとえば

How was your day?「今日1日どうだった?」と聞かれた場合

It was good / bad.「良かったよ/悪かったよ」

とだけ答えても一応会話にはなります。もちろんそれだけでは会話は続かないので

, because today is pay day.「今日は給料日だったから」

などとつなげてみることもできます。

It was goodもtoday is pay dayもSVCの文型です。とっさに出てきやすい文型ですので会話などではとても使えます。

大学入試の設問にも使える!

大学受験の英語の問題では、「thisの指す内容を説明しなさい」といった問題が出題されることがあります。そんなときに、「thisの指す内容を前から探さなきゃ!」とすぐに躍起になって前を見る人がいます。でも少し待ってください。ひょっとして、そのthisを含む文はSVCの文型になっていませんか!?

This is a good idea.

もしもSVCの文型になっていれば、すぐにThisの指す内容を前に探すのではなく、「This = a good idea」となっているのですから、まずThisの指す内容はa good ideaと同じ内容のものだと思い、前にideaに関する内容が書かれているところを探す、といった手順が必要になります。そしてその方が確実で、しかも最終的には時間も短縮できるのです。

まとめ

今回は第2文型(SVC)について学びました。たくさんのことをお話しましたが、以下でまとめてみますので、今回の確認をしてみてください。

1⃣ 補語とは【Sについてそれがどんなものか、どんな状態かを説明するもの

2⃣ S=Cの関係が成り立つ

3⃣ SVCの文型に使われるVは4種類(+αの意味を添えるだけ)
① 【状態】(Cである/Cのままである)
② 【変化】(Cになる)
③ 【感覚】(Cに感じる/思える/見える/聞こえる/においがする/味がする)
④ 【わかる】(Cだとわかる)

4⃣ Cは名詞のときと形容詞のときがある

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