このLessonでは前回に続き、第5文型(SVOC)について学びます。前回は使役動詞といって、第5文型のいわばメインの動詞について学びました。今回は知覚動詞を中心に、その他の第5文型で使われる動詞について学びます。考え方は同じですので、よくわからないという人は前回のLessonをよく見てからこのLessonの解説に進んでください。
知覚動詞
知覚動詞とは、「見る」,「聞く」,「感じる」など、「人間の感覚を表す動詞」のことを言います。
この知覚動詞にも第5文型(SVOC)の形をとる動詞がありますが、考え方は使役動詞の時と全く同じです。
知覚動詞の1つである、see「目にする」を使って考えてみましょう。
この【状態】の中にSV関係が入っている感じです。
「彼女は彼が勉強するのを目にした」
使役動詞と同じ考え方ですね。
また、study「勉強する」はstudying「勉強している」とすることもできます。doing ~ は進行形「~している」の時に使う形(現在分詞)です。
「彼女は彼が勉強しているのを目にした」
ちなみにこれらの2つの文の違いは何でしょう?
① She saw him study.「彼女は彼が勉強するのを目にした」
② She saw him studying.「彼女は彼が勉強しているのを目にした」
① は「彼が勉強する」という一連のプロセスを目にする
② は「彼が勉強している瞬間」を目にする
という違いがあります。
なお、頻度としてはCのところにはdoing ~ が多いです。
また、Cのところに過去分詞(p.p.)がくることもあります。
過去分詞とは、主に受身文の時に使われる形で、
He was scolded by the teacher.「彼は先生に怒られた」
のように使われる形です。
この文はHe(彼)=scolded(怒られた)の関係ですからsawの後ろに入れてみると
となります。
さて、こんな知覚動詞にはいろいろな動詞があります。(人間の知覚・感覚を表すので、その分たくさんあります)
でも考え方は一緒なので、代表的な知覚動詞をまとめて見てみましょう。
Cの部分にはdo ~, doing ~, p.p. ~の3種類があります。
SVO to do ~
第5文型SVOCのCの部分にはto do ~ の形がくることもあります。
考え方はずっと同じです。今回はこの形になる代表的な動詞 ask「頼む」を使って学びます。
I asked him to come here.
「私は彼がここに来るように頼んだ」
イメージはこんな感じです。
このSVO to do ~ の形をとる動詞はたくさんありますが、to do ~ は「これから~する」というイメージをするとわかりやすいかと思います。たくさんありますが、「Oが○○するのをVする」という意味のグループですからまとめて覚えていきましょう。(何度も声に出して読んでいるうちに自然とイメージがつかめると思いますよ)
❑ ask O to do ~「Oが~するよう頼む」
❑ advise O to do ~「Oが~するようアドバイスする」
❑ allow O to do ~「Oが~するのを許す」
❑ beg O to do ~「Oが~するよう頼む」
❑ command O to do ~「Oが~するよう命令する」
❑ compel O to do ~「Oが~するのを強制する」
❑ desire O to do ~「Oが~するよう望む」
❑ enable O to do ~「Oが~するのを可能にする」
❑ encourage O to do ~「Oが~するのを促す」
❑ expect O to do ~「Oが~するのを期待する(予測する)」
❑ force O to do ~「Oが~するのを強制する」
❑ help O to do ~「Oが~するのを手助けする」
※ help O to do ~ はtoを省略することが多い
❑ lead O to do ~「Oが~するよう導く」
❑ oblige O to do ~「Oが~するのを強制する」
❑ order O to do ~「Oが~するのを命令する」
❑ permit O to do ~「Oが~するのを許す」
❑ persuade O to do ~「Oが~するよう説得する」
❑ remind O to do ~「Oが~するのを思い出させる」
❑ request O to do ~「Oが~するのを頼む」
❑ require O to do ~「Oが~するのを要求する」
❑ tell O to do ~「Oが(に)~するよう言う」
❑ urge O to do ~「Oが~するよう説得する」
❑ want O to do ~「Oが~することを望む」
❑ wish O to do ~「Oが~することを望む」
まとめ
今回は第5文型(SVOC)の中でも知覚動詞とSVO to do ~ の形を取り上げました。
知覚動詞 O C 「O=CをVする」
Cにはdo (原形動詞), doing (現在分詞), p.p. (過去分詞)の3つの形がくる
SVO to do「Oが~するようVする」
上の形にそれぞれの動詞を入れるだけで考え方は同じでしたね。
このLessonで5つの文型についてすべて解説は終わりました。英語は5つの文型に分類することができ、それぞれのパターンに当てはめればあらゆる英文の意味が理解できます。今後様々な英文が出てきて、日本語訳ができないという場合にも、その英文は必ずLesson3~Leeson8までのどれかの文型に当てはまりますから、その都度戻ってきて一文一文確認していってください。最初は面倒くさいし、時間はかかるかもしれませんが、いずれスラスラ英文が読めるようになると思います。頑張ってくださいね。